子どもが朝から体調不良…。お休みの電話を保育園にかけるのって、なんだか緊張しますよね。

「いつかけたらいいの?」「何をどう伝えたらいいの?」
と、毎回悩む人も多いのではないでしょうか?この記事では、保育園に電話する際の時間や伝えるべき内容、話し方のポイントを、現役保育士の視点からお伝えします。

保育園に電話をかけるとき、あれもこれも伝えなきゃ…と焦ってしまいがちですが、
実際に保育士が聞きたいのは、3つの情報です。
どれも特別なことではありませんが、これだけ押さえておけば、園側も状況をしっかり把握できますし、保護者側も安心して連絡できます。
保育園に連絡するとき、まず一番大切なのが「子どもの症状を具体的に伝えること」です。
たとえばこんな感じでOKです。

「昨夜発熱し、今朝は38℃くらいあります。ぐったりしていて食欲もないです。他の症状はありません」
ポイントは、「いつから」「どんな様子か」を具体的に伝えること。
発熱・咳・下痢・嘔吐などの症状に加えて、「食欲はあるか」「機嫌はどうか」なども補足できると、園側も状況を正確に把握しやすくなります。
そこにプラスして

「園で何か流行している病気はありますか?」
と聞いてみるのもおすすめ。
もし同じような症状の子が多ければ、感染症の可能性もあり、病院を受診するかどうかの判断材料にもなります。
「子どもは体調を崩しやすいし、毎回すぐに受診するのは迷う…」というときにも、園の様子を知ることで保護者自身が判断しやすくなりますよ。
症状を伝えたあとは、「今日はお休みします」「念のため病院を受診してから登園させます」など、登園予定を明確に伝えることが大切です。
保育園側は、園児の出欠を管理したり、感染症が広がらないように対応を調整したりする必要があります。
そのため「今日はお休みなのか」「何時ごろ登園する可能性があるのか」などを、できるだけ具体的に伝えるようにしましょう。
こういった形で伝えると、保育園もその子の受け入れ準備がしやすくなります。
とくに「後から登園するかも」という可能性がある場合は、ひとこと添えておくと園も助かりますよ。

病院受診をするかどうかも決まっていれば、一緒に伝えておくと安心です。
例えば…

「今日これから病院に行く予定です」
「少しづつ食事や水分とれているので、病院受診は様子見ながら決めます」
保育園では、体調不良の子が増えてくると「感染症が流行しているかも?」と考え、感染拡大を防ぐ対応が必要になります。
症状が他の体調不良の子たちと似ていたり、複数具合の悪い子がいるときは、園側から受診を勧めることもあるかもしれません。
また、感染症の種類によっては“登園許可証”の提出が必要になることもあります。
たとえば、溶連菌やインフルエンザなど、医師の診断と記載がないと登園できない場合もあります。
そのため、あらかじめ「受診予定があるかどうか」を伝えておけば、園から「この感染症だった場合は許可証が必要なので、園に取りにきてください」などの案内がもらえることもあります。
結果的に、後から再連絡したり書類を取りに行く手間が省けるなど、保護者側にもメリットがあるので、ただの風邪ではなく、感染症等が疑われる時は受診の有無をひとこと添えておくのがおすすめです。
また、受診するかどうかは本来、親御さんの判断なので、迷っている段階ならば、「様子を見て受診するか考えています」と伝えておけば問題ありません。

保育園に電話する際、基本的には「園が開園してから」ならOKです。(留守電の設定してある園は、そこに吹き込んでも問題ありません)
そして遅くとも、8:30までに連絡を入れるのがおすすめ。
というのも、多くの園では8:30前後に職員が揃って朝の「申し送り」(その日の出欠確認や連絡事項の共有)を行っています。
この時間までに連絡があれば、その内容が園内できちんと共有され、「あれ?◯◯ちゃん来てないけど…」というような行き違いも防げます。
反対に、申し送りのあとに連絡があると、クラス担任が対応できなかったり、伝達ミスのリスクが高まることもあるため、できるだけ早めに連絡を入れておくと安心ですよ。


「熱は下がったけど、咳が続いている…預けても大丈夫かな?」
「鼻水だけあるけど、元気。登園できる?」
そんなふうに、“登園させていいのか迷う”時ってありますよね。
体調がすっきりしていないと、園に連れて行ってもいいのか不安になるのは当然のこと。
そんなときは、「今朝は〇〇の症状がありますが、元気に過ごしています」と状態を具体的に伝えたうえで、登園の可否を電話相談するのもアリです。
登園後に相談する形だと、万が一「今日はお預かりできません」となった場合、親としても気まずくなってしまいますし、
なにより子ども自身が“行く気満々だったのに引き返す”という状況になると、混乱したり不安定な気持ちになることもあります。
だからこそ、迷うときは登園前の電話相談が、お互いにとって安心につながります。


「兄(姉)は熱があるけど、下の子は元気だから登園させたい」
こんなケースも、兄弟姉妹がいる家庭ではよくありますよね。
この場合、たとえ下の子が元気でも、家庭内で感染症の疑いがある場合は、その状況を園に伝えておきましょう。
とくにインフルエンザやコロナウイルスなど感染力の強い病気の場合は、園の対応や配慮にも関わってきます。
また、保護者自身が体調不良で仕事を休んでいる場合なども、あわせて伝えておくとよいでしょう。
例:「今日は母の体調が悪く仕事を休んでいます。何かあれば携帯にご連絡ください。」という感じで、普段第1連絡先が職場になっている場合は特に伝えておくとスムーズです。
小さなことのように思えても、事前のひと声が、園と保護者の双方にとって安心につながることが多いですよ。
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保育園への電話、どんなふうに伝えたらいいかな?緊張するなあ…と、悩んでしまうこともあると思いますが、大切なのは「子どもの状態の要点を伝えること」だけなんです。
3つの基本情報を押さえて伝えられれば、園側も状況をしっかり把握できますし、保護者としての安心感もぐっと高まります。
上手に子どものことを伝えて、保護者も保育園側も安心してお子さんを預かれるといいですね。
そして、もし「こんなときどうしたらいいの?」「こういう場合は何を伝えればいい?」「こんな話題も取り上げてほしい」等あれば、ぜひコメントやメッセージでご相談くださいね。
保育士として、少しでもお力になれたらうれしいです。
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